正社員採用の工場の求人は全国に多くありますが、新卒や経験者、有資格者といった採用条件が厳しいところも珍しくありません。特に、新卒採用がメインのメーカーにおいては、よほど優秀な技術者や管理職経験者を除き、中途採用が狭き門となっています。一方で、人手不足の状況にある小規模の町工場では、作業員の見習いとして未経験であっても正社員になれるところもあります。

町工場の作業員の待遇は、有名メーカーと比べて基本給や手当が低いことがありますが、長く勤めるにつれ機械の操作などのスキルが身についたり、作業効率が向上したりするため、やりがいを持って働くことが可能です。また、町工場に20代や30代で入社をする場合は、面倒見の良い先輩社員から直々に指導を受けられるケースもあります。

大手の自動車や機械などを扱うメーカーでは、正社員の募集は毎年行われるものの、新卒者を対象としたものが目立ちます。そのため、大手メーカーで正社員として働きたい場合には、高校や大学を卒業してすぐに入社できるかがカギとなります。また、新卒で工場に就職ができなかった場合には、派遣社員や期間工として数年の経験を積んだ後に正社員の登用試験を受けるという方法もあります。

メーカーによっては、毎年千人を超える正社員登用を行っているところもあり、若年で勤務成績が優秀な人が有利な状況となっています。その他、工場のプラントエンジニアとして長く活躍した人や、工場長や製造ラインの責任者を務めた人は、大手メーカーの正社員に中途採用される例もあります。